羽田空港のタリーズで名和のタクシー会社に電話をかけた。
「名和駅23:01着なんですけど、そこから〇〇神社までお願いできますか?」
いつも通りの文言であることに受付のおじさんは気づいたのか、「承知しました。おおじゃみさんですよね?」と回答があった。いつの間にか常連になれていたようだ。が、おおじゃみで認知されていたようでもある。
「はい、おおみじゃです」
と濁すように伝えて、電話を切った。あとは時間通りに飛行機に乗り、電車に乗れば、猫たちが暴れ回ってぐちゃぐちゃになっているであろうわが家に戻れる。帰ったら、焚き火をしたい。
おそらくちょっとだけ疲弊している。ただ「1週間東京にいた」だけだが、小忙しく駅から駅へと動き回る日が続いたので、そのせいだろう。あと、初めましての人がいるうんざりする飲み会に参加してしまったせいで、MP消費させられたのもあったか。
喜ばしいことはなんだったか。
まず、1週間で11本の映画を劇場に観に行くことができた。「仕事として観る」そんな習慣をもしつくるとしたらこのような感覚なのかといいトレーニングになった。時間調整がむずいし極力は15分の移動圏内に劇場があるとベターか。
次に、ひさびさに江里さんと飲めたこと。交換日記的なものも同時にやってるからか「読む」と「聞く」の二つで空気と世界に触れられたこと。定点観測されてるかもしれない関係性であるなぁと思いつつ。
そして、三つ目は六本木の『文喫』に立ち寄れたこと。名和で始めようと準備を進めている「劣化版猫付文喫」の参考になる体験ができた。選書と陳列、そしてカフェや作業、展示のバランス具合は観察したりないくらい。できればもうちょい滞在したかったなぁくらいの空間としての味わいがあって次行くことが楽しみだ。
さて、東京のふり返りもこんなところでいいだろうか。さっき吉祥寺から羽田空港までのバス移動のときに「やったことを一つひとつちゃんと記録してふり返る(ふかく考える)時間が、自分にとっての“ゆたかさ”かも」とつけたメモがあるが、まさにその記録のおかげで、こうやってポメラを広げて、ネタを拡げて向き合えとるんだと思う。何気ない日常において、ふり返りは十分すぎるスパイス行為である。
ふう、そろそろ、おおじゃみは飛行機に乗ります。待ってろよ、ちょっと荒れたマイホーム。
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