「ハチャメチャにしてやるんだ」

午前0時ちょっと前、お風呂に浸っている束の間に、そんなことを思っていた。

夜遅くまでの地域組織の会議と談話を終え、22時過ぎに帰宅。そういえば朝ピザトースト一枚食べたくらいで何もまともにご飯というものを腹に入れていないことに気づく。空きっ腹のくせに珈琲と紅茶だけは4杯近く流して込んでいた。それでも体調は悪くない。むしろすこぶる良い。低燃費でよい身体である。まあしかし1日3食とまでいかずとも2食は済ませておきたい願望はあり、疲労感もそれなりにはある。アメフト部時代に培った単細胞なぼくの頭は「疲れたら、肉、しかも豚肉」という結論しか出さないため、昼前にタレに漬け込んでいた豚肉とナスとにんじんを焼いた。食べた。美味い。焼き方のせいかいつも硬さで失敗する豚肉も漬け込み効果なのか柔らかジューシーでいい2食目となった。白飯が合いまくりだった。そうやって満たした心が浴槽にお湯を貯めさせた。24種類の中から無作為に選んだ花梨の入浴剤をぶち込み、穢れをとったあとに、しっとりダイブ。おじさん見習いなので、「あ”ぁ」と息が漏れ出る。残念ながら。おじさんの、ちょっと手前なので。

程よい温度と香りで気持ちが落ち着いたところで、お風呂を出た後の過ごし方を考える。「そういえば、交換日記の一発目が上がってたっけな」。他の書きものをやる前にウォーミングアップとして先に書こう。そう思った。何を書くかなんて考えてる暇はない。その後の書きものは俄然体力がいる。なら、その前からリミッターを外して書いたほうがノれる。

ここで「ハチャメチャにしてやるんだ」である。

実際に書き終わってみると、「ハチャメチャ」というより「ぐちゃぐちゃ」だし、どうせ記すなら「破茶滅茶」のほうがなんか恰好がいい。ちなみに「ぐちゃぐちゃ」は「愚茶虞茶」とかだと恰好がいいけど、そんなのはただの当て字である。実際には存在しない四字熟語。あと、「ハチャメチャ」のカタカタだと、不思議とドラゴンボール感が出てきてしまう。なんでだろか。あ、あの曲のせいか。そして、この段落の文章は、全体的に格好が悪い。格好が悪い、は「不恰好」で済ますとちょっとだけ格好がいい。スマートだ。

ぼくの真夜中の“水中散歩”はいつもこんなあんばいだ。気の向くところへ向かって歩いていくだけ。いや、歩く、ではない。地に足がついていないから、ふわふわ浮いてしまっているのだ。どちらかといえば、泳ぐような感じか。できれば、浅瀬じゃなく、深いところに泳いでゆきたいような、潜る、というか。

そうだな、書くことは潜ることに似ている。

潜って潜って、たまには息継ぎもして、また潜ってみて、ときに角度も変えたりなんかして、自分の“氷山”のあらましを探求し続ける苦しい運動でしかない。水中だし、海水だから、目を開けるだけでもちょっと痛い。でも、見なくちゃなんだよな。しっかりと、しかと見なくちゃ。え、ゴーグル付ければ痛くないじゃん、というツッコミはちょっと野暮だよ。

潜り、もがく苦しさの中でしか膨らまない肺活量、それと、ごく稀に拾い上げるお宝はやっぱり堪らんなあ。自分を本当の意味で救ってくれるのは、自分で鍛えたもの、自分で拾い集めたものなんだろうと信じてる。Luv U.

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