いつもであれば余裕で寝ているなんだけど、水木しげる(102歳)生誕祭イベントなるものが境港であるので、会場に向かうため朝から米子に出てきている。適当に入った喫茶店で、ぽけーっとした頭でキーボードを叩きはじめた。

そうそう、イベントは抽選だったんだけど、当選メールがとどいたときは、びっくりした。京極夏彦先生もいる日らしく、生京極夏彦がどんなもんなのかは楽しみの一つだ。

ただ、100%嬉々として、とは言えない気持ちを抱えながら、大山を出発した。だって、あんまり外に出たくないから。出張で県外に出るなど以外であまり町の外に出るのはHPとMPを要する。基本、毎月外に出るのは、買い出しと散髪の2回だけ。例外としては、知人が遊びにきたときに案内するため。ちなみに昨日は、大学の後輩が来ていたので、夕飯と温泉で米子まで出ていた。連日はやっぱり疲れちゃうんだよなぁ。

まあ、今日は、イベントが終わったあとに、美容室の予約したし、その足で買い出しもやっちゃって、一気にもろもろを片付ける日だと思えば、プラマイゼロ状態には持っていけるだろう。てか、ひさびさの7時台、快晴で陽がまぶしくて、笑けてくる。笑ゥせぇるまんの日陰久利の回(押入れ生活が心地いい人)を思い出しちゃったから。あれっぽいんだな、今のおれは。

ベタな生き方

「ベタ」という淡水魚がいるけど、エラにラビリンス器官というのがあり、空気中から酸素を取り込めるからブクブクは必要なく、グラスで飼育できる。オス同士でいれるとしぬまで闘うから、基本的に一匹で飼う。魚としてはだいぶ個性的ではある。

そうなのか、ベタという魚がいただなんて。しかも、同じベタでも「70種類以上」いたり、「繁殖改良の歴史は100年以上」とか趣深いなあ。「ありきたり」という意味のベタも、じっさいはいろんな種類があるんだろうし、その進化・多様化もテレビや舞台の歴史あってなんだろう。

そういえば、漫画で使うベタもあったなと思い出した。まさにマキタスポーツ出演の『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』では、漫画を描くシーンがあったっけ。ベタは「指定された箇所を真っ黒に塗りつぶす作業」のことをいうらしい。そしてベタは、作品の「心理描写や場面の強調を表すため」に行われるそうだ。「ありきたり」という意味のベタも、たしかにそれを行うことで、焦点の当たる自分の気持ちみたいなものがあって、どことなく通ずるものがあるわけだ。

当たり前にみんなに個性が「ある」んだから、そこについて考えるのではなく、「ベタ」を見つめることで「あるない」に近づくのだろうか。

ベタを見つめるって思ってた以上におもしろいんだな。どんどんやってこ。

p.s. そういえば去年『殺意の道程』を観たんすけど、バカリズムのコントをドラマにしたらこんな感じなんだろうなという落ち着いたテンポで、殺人準備を進めていく様がじわじわときた。堀田真由という女優をここで知ったけど、だいぶファンになってしまった(ちなみに、印象深かった&好感を持った人はピンタレストで記録するようにしている)

あと『不適切にもほどがある』を最新話まで一気見してしまった。昭和と令和のそれぞれからの憧れを描いてて、世代間ギャップをどう考えるか、問いがたくさんある作品でのめり込んでしまった。昭和は、景気がよかったときの「あの頃はよかった」的な話だけじゃなく、悲しい史実もちゃんと扱ってて、光と闇の両面があった。あと、令和のテレビ局のコンプラ問題についてテレビドラマとして斬っていく様子は「ルールの中で戦うから生まれるおもしろさ」だなぁとクドカン節にあっぱれでした。